プルトニウムとは?

プルトニウムとは

プルトニウムは原子番号94の元素で、元素記号はPu。ウラン鉱石の中にわずかに含まれていますが、それが知られる前は人工元素であって自然界には存在しないと思われていました。ウランよりも陽子の数が多い超ウラン元素で、放射性元素です。
プルトニウム239およびプルトニウム241など、いくつかの同位体が存在します。
大変重たい元素で、融点は639.5℃、沸点は3230℃なので、原発事故が起こった際もあまり遠くまでは放出されません。ほとんどが原発周辺のごく狭い地域、もしくは敷地内あたりにとどまります。ただし、金属プルトニウムは粉末状態では自然発火することがあり、塊の状態でも湿気が多いと自然発火することがあります。この自然発火は、事故の原因となった事例もあります。
核分裂反応そのもので生成するのではなく、核分裂反応で放出される中性子が燃料棒の中のウラン238に吸収されることでウラン239になり、β崩壊を起こしてネプツニウム239になり、さらにβ崩壊を起こしてプルトニウム239が生み出されます。その他にも、原子炉内ではプルトニウムの同位体が多数生みだされます。
プルトニウムは非常に甚大な健康被害をもたらす物質で、α線を多く放出します。α線の特性から皮膚表面ではじかれて外部にある限り影響は少ないと言えます。しかし呼吸や経口によっていったん体内に取り込まれ、蓄積されてしまうと、内部被ばくによって発ガン率、特に肺ガンの発症率が大きく上がります。
プルトニウム239の半減期は非常に永く、約2万4千年あります。また半減期が約8000万年とプルトニウムのうち最も長いプルトニウム244という同位体もあります。これは半減期が非常に長いため、超新星爆発から太陽系の誕生以来現在でも残っていて、天然の状態でも極微量ですが存在しています。プルトニウムの同位体は、いずれも強い発ガン性がWHOの下部機関IARCから指摘されています。これらが反応を終えるまでの時間は、今生きている人間から見れば、ほとんど永遠とも思える長い期間と言えるでしょう。